HERE COMES THE SUN

太平洋の南の島マーシャル諸島からの日記です

マーシャルの通貨

会社の経理の仕事で毎日お金を数えている。マーシャルの通貨はアメリカドル。島でクレジットカード払いができる店は限られていて、人々の買い物は現金や小切手での支払いが多い。電子マネー払いは全く普及していない。


売上を数えるときに、ボロボロの1ドル札が多くて、やっかいだ。離島から来る1ドル札は海水に濡れたのかしっとりと湿っていて、お札が保湿ティッシュのような紙質になっている。ボロボロで変色し、紙が非常に薄くなりヨレヨレの1ドル札もよくある。こういうお札は2枚が張り付いてしまうことがよくあり、数えるときに困る。数えたら1ドル足りなくて、2回目に数えたらあったのに、3回目に数えたらまた1ドル消えた、とか、一人マジックショー状態になることもある。こういう紙幣が混ざっているから、紙幣を数える機械は使えないらしい。ボロボロ1ドル札をグアムやハワイに持っていって、観光客が多い店で出すと怪訝な顔をされるので、気をつけよう。観光客が支払う、日本で両替して持ち込まれた紙幣はみんな新札でとてもキレイだから、ボロ札が目立ってしまう!

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1ドル札


コインは、1セント硬貨の扱いが雑で、サビと汚れで変色した1セントを見ることもある。あまりに汚れがひどいコインは銀行でも受け付けてくれない。店ではお客さんにお釣りで渡すために1セント硬貨が必要なのだけれど、銀行へ両替にいっても1セント硬貨は「ない」と言われることが多い。5ドル分の両替を希望しても、もらえるのは50セント分だけとか、全く両替してもらえない、という具合だ。でも店には、たまに瓶に貯めていた1セント硬貨を大量に持ち込んでくる子供がいるので、そういうところで1セント硬貨を確保している。


マーシャルにある銀行は、グアム銀行の支店と、マーシャル銀行の2つ。グアム銀行はATMがここ2年間故障中で1台も動いていないので、個人でも銀行窓口で出入金をするしかなく、毎日銀行には行列ができている。でもマーシャル銀行に比べたら、断然グアム銀行の方がよい。マーシャル銀行にはATMがないのはもちろん、通帳も手書き。自分の口座にある現金を引き出す際には、一日に200ドル程度しか引き出せないという制約がある。銀行に現金がないから。自分の好きなタイミングで現金を引き出して解約することができないので、永住予定ではない外国人は、マーシャル銀行には給料を預けない方が賢明といえる。

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PTAミーティング中の眺め