HERE COMES THE SUN

太平洋の南の島マーシャル諸島からの日記です

マーシャルの高校生、アメリカへ行く2~ワシントンDCとニューヨーク

マーシャルを出発して2日がかりで、ようやくワシントンDCに到着。そこからCLOSE-UPワシントンDCのプログラムに参加。ここで他の国やアメリカ本土からの参加者と合流し、8日間をワシントンDCで過ごした。

ワシントンモニュメント

マーシャルの他に、パラオミクロネシア北マリアナ諸島・グアム・アメリカンサモアというアメリカと親密な国の高校生と、カリフォルニア・ミシガン・テキサス・ワイオミング・ワシントンからの高校生が集まった。招待で来た海外の生徒たちは、その国の高校生代表で選ばれた優秀な生徒たちばかりで、王族の家系とか、伝統的首長の家系という子もいたそうだ。ハルは新しい友達を作って交流するのが好きなタイプなので、他の太平洋の島の生徒とおしゃべりして仲良くなり、マーシャルと他の地域の太平洋の島国の違いを知れて楽しかったようだ。
特に仲良くなったパラオの首長家系の女の子は、パラオでは身分が高い家系なので、まとめ髪のお団子を常に高くしないといけないそうだ。身分が高い人は髪のお団子も高く、庶民は低いお団子にするらしい。だからパラオでは低いお団子にできないの、今はアメリカにいるから低いお団子にしてるけどね、と言っていたそうだ。


アメリカ本土の生徒は、参加費を払って参加しているので、親が申し込んだから参加している子や、自分から興味を持って参加した子など様々だったそうだ。政治に興味を持っているという生徒もいたとのこと。ワークショップのグループワークなどを通じで、アメリカ本土の高校生とも交流できたそうだ。

大リーグ観戦

ハルがアメリカだなーと思ったのが、性別について、とても自由だったのに驚いたそう。heとshe、そのどちらでもなければthey/themで、プログラムの運営スタッフの中にもthey/themの人が何人もいて、首から下げるネームカードに普通に書いてあったそう。そしてみんな隠すことも気にすることもなくオープンに私はthey/themです、と言っていたのが新鮮だったとのこと。


ワシントン市内はたくさんの博物館、記念碑、美術館があり、アメリカの歴史を知ることができる施設が充実。ホワイトハウスや在ワシントン・マーシャル大使館を訪問し、大リーグの試合も観に行った。ワシントンで行った場所は、スミソニアン国立航空宇宙博物館、ワシントンDC国立動物園、アメリカ国立公文書記録管理局、チャイナタウン、ホロコースト記念博物館、ジェファーソン記念館、フランクリン・ルーズベルト記念公園、海兵隊戦争記念碑、第二次世界大戦記念碑、リンカーン記念堂、朝鮮戦争戦没者慰霊碑、ベトナム戦争戦没者慰霊碑、連邦議事堂、ナショナル・モール、国立アメリカ空軍博物館、アイゼンハワー記念館、ホワイトハウス、ブラック・ライヴス・マター・プラザ、アーリントン墓地、と盛りだくさん。昼間はそういう場所を見学にまわり、早めの夕飯のあと、夜はホテルに戻り、毎晩ワークショップ。各国の生徒による国紹介パネル展示や、出し物を披露するインターナショナルナイトが行われた日もあった。ワークショップの内容は、自分の国がいま抱える問題と解決策、保守主義自由主義、ホームレス、環境問題、銃暴力、など。インターナショナルナイトでは、ハルもマーシャル代表団の一員として、お揃いのドレスにアミモノを身に着けてビートダンスを踊ったらしい。マーシャルチームのダンスは会場を盛り上げて好評だったと、満足げに話していた。



ワシントンDCのあとは、アレクサンドリア・オールドタウン、コロニアル・ウィリアムズバーグ野外博物館、フィラデルフィアの米国憲法センターを訪問。そのあと3日間はニューヨークへ。ニューヨークではずっと観光で、自然史博物館、メトロポリタン美術館、セントラルパーク、ロックフェラープラザ、マンハッタン・バッテリーパーク、自由の女神ウォール街タイムズスクエアに行き、最後にブロードウェイミュージカルのウィキッドを観劇。

メトロポリタン美術館
タイムズスクエア

帰りは、マーシャル組はニューヨークーハワイ路線に乗って10時間かけてハワイまできた。そのあとマーシャル行のアイランドホッパーが2日連続でキャンセルになり、結局ハワイに3泊して帰ってきた。ハワイで、マーシャル組メンバーは、みんなとお別れが寂しいよ、帰りたくないーと旅を名残惜しんでいたそうだ。アメリカで新しい刺激を受け、貴重な経験をたくさんでき、充実したプログラムに参加させてもらえて感謝している。きっとハルの一生の思い出に残る夏になったと思う。

帰る直前、ハワイにて