HERE COMES THE SUN

太平洋の南の島マーシャル諸島からの日記です

コロナがない国の新学期

8月12日から新学年が始まった。コロナ感染者がいない国であるマーシャルでは、マスクなしで安心して過ごせる日常が続いている。学校も通常通りに新学期を迎えた。子供たちが安心して、いつも通りに学校に通えるありがたさを感じている。我が家の子供たちの学校では、辞めた先生の後任を海外から迎え入れることができず、国内でも先生が見つからなかったので、先生不足の状態で新学期を迎えた。小学校では担任がいないクラスもあったり、中学・高校では外国語の先生が不在で、代わりに「コミュニケーション」という教科を新設して勉強している。

f:id:mikamikamika:20200825132653j:plain
マジュロの公立小


ハルは8年生になった。日本では中一なのだけど、マーシャルでは中学の最終学年だ。昨年まではクラスの仲良し4人組でいつも一緒だったのに、今年は2人組になってしまった。4人の友達の内の一人は他校に転校して、もう一人は春休みに家族で海外旅行に出たら、コロナでマーシャルがすべての国からの入国を禁止したので、旅先から戻ってこられなくなり、立往生した状態でもう6ヶ月が経過。いまは旅先の国で見つけた友人の家に滞在していて、マーシャルに戻って来られる日を家族5人で待っている。ハルは昨年に続き生徒会に参加していて、最終学年になったこともあり、中学の中では大きな顔ができるようになって気分がいいと言っている。こちらでは「先輩・後輩」という単語すら存在しない。日本のような上下関係はないのだけど、一応気にしているんだなと思う。


コウは2年生になった。学校に毎日自分のサッカーボールを持って行き、休み時間に友達とボールで遊んでいる。サッカーをしているのかと思いきや、「バレーサッカー」というコウが考えたオリジナルな遊びをバレーボールコートでしているそうだ。話を詳しく聞くと、基本は蹴鞠(けまり)だけど、手を使ってもOKらしい。


感染者がいないとはいえ、コロナの影響がないわけではない。アメリカ本土に暮らすマーシャル人の間で感染者が多く出ており深刻な状況であること、さらに隣国のグアムとハワイでも感染者が増えているにもかかわらず、月1便の飛行機ではマーシャルからコロナ禍のアメリカへ向かうマーシャル人が100人近くいた。そのため9月からマーシャル国籍者の出国を禁止する発令が出された。マーシャル国内では、この平穏な日常ができる限り続いてほしいと、みんなが願っている。

f:id:mikamikamika:20181213225244j:plain
夏休みは海でたくさん遊んだ