今年もPTAクラス代表！
8月から始まった新学年、早くも1学期が終わり子供たちは成績表をもらった。ちなみに学校は4学期制で、成績は各学期ごとにつけられる。小学生のコウはいいとして、高校生になったハルは、高校入学からの成績が３年後の大学受験の際に関係してくるので、最初からいい成績を出して今後のペースを掴んでおくに越したことはない。本人の頑張りもあり、いいスタートが切れたようだ。
さて、私は今年もコウのクラスのPTAクラス代表を引き受けた。2年連続。夏休み明け前に、クラス代表の保護者全員に、また新年度もクラス代表をやってもらえませんか？もしくはクラス内で適任者を見つけてください、とPTA会長からメールがあった。それで一緒にクラス代表をしていた保護者メンバー2人と相談して、新学期最初にクラス代表をやってくれる親がいないか聞いてみて、誰もいなかったら私たちがやろう、ということになった。
私が2年目もやろうと思った理由は、昨年1年間やってみてPTAの仕事の負担が日本ほどあるわけではないのと、それ以上に先生や他の保護者とのつながりという面で得るものの方が大きかったから。各クラスから代表の保護者を集めたミーティングが、新学期にある。これが間違いなくマーシャルで最も優秀な女性たちの集まりで（男性も数名いるけれど）、マーシャル人キャリアウーマンばかり。初代大統領の孫とか、大酋長の家系の人とか、エリート層も多い。そういうパワフルでアクティブな女性たちの仕事ぶりから学ぶことも多いし、私は唯一のアジア系保護者で外国人だし異色のメンバーなのだけど、みんなは歓迎してくれて優しいので、仲間に入れてもらえた感覚が嬉しかった。また、外国人の私がPTAに参加していることで、学校にいる他の外国人保護者たちもPTAに参加しやすい雰囲気になったらいいなと思っている。実際、コウのクラスからはフィジー人、キリバス人、フィリピン人の保護者が行事のときに手伝ってくれるようになった。
クラス代表には職業が医師や会社経営の人もいて、こんなに自分の仕事が多忙なのにPTAを引き受けるのか！と私からすると驚くような人もいる。このあたりの考え方に違いがあって、日本人には「完璧にできないのに引き受けるとかえって迷惑になるから、できないなら最初からやらない、全く手を出さないほうが無難」という考えの人が多いと思う。でもこちらの人は、自分が引き受けたボランティアを完璧にこなせるかどうかは主な問題にならない。それよりも「子供たちのために貢献する、自分が力になれる」ということが自分の生きがいや誇りであるとか、大人として地域における当然の行い、と思って引き受けているようだ。他の保護者も「完璧にやるか、全くやらないか」の二択ではなく、「少しでも参加協力するか、全くやらないか」という観点でボランティアをしているように思う。そして、少しでも参加すれば、全くやらないよりいいに決まっている。またクラス代表を引き受けておいて、完璧にできなくても昨年と全く同じようにできなくても、だいたいできれば支障は起きない。アイランドスタイルのゆるさもある。ボランティアして非難されることはなく、ただ感謝されるだけ。
クラス代表の仕事は年中ずっと忙しいわけではないし、他の保護者も働いていて多忙な人ばかりなのでクラス代表会議で集まることは年に数回で、連絡はメーリングリストや、クラウド上でドキュメントを共有して各自が情報をアップデートして済ませて、仕事が進められている。それに、「PTAクラス代表は、あくまで代表だからクラスの保護者に協力を求めて働いてもらってください。クラス代表だけがPTAの仕事をすべて行う、という意味ではないですからね。」と言われたので、私の主な仕事はクラス保護者宛てにお知らせメールを送ること。学校行事がある際にＥメールを流して、必要であればクラスの保護者からボランティアを募集する。あとは行事のときのまとめ役も仕事だけど、私は主に準備までで、当日のまとめ役はマーシャル人保護者にお願いしてやってもらう。学期終わりのパーティーで、クラスの保護者を代表して先生に感謝の挨拶とかは苦手なので、そんなときは当日その場にいるスピーチ慣れしていそうな保護者に適当にお願いしてしまう。クラスには、協力を頼めばやってくれる保護者がいるのでありがたい。
2年目のPTAクラス代表、つい日本人気質できっちりと仕事をこなそうとしてしまいがちだけど、自分ができる範囲のことを楽しみながら、学校に協力していきたいと思う。
