HERE COMES THE SUN

太平洋の南の島マーシャル諸島からの日記です

マーシャルの新型コロナウイルス対策

マーシャル諸島政府は、コロナウイルス防止措置として早い時期から入国制限をしている。現在国内の感染者はゼロ。2月上旬に中国・香港・マカオから直接の入国を禁止した。2月下旬からは対象国がさらに増え、日本・イタリア・韓国・イラン・ドイツからも入国できなくなった。日本からマーシャルに直接入国できなくなったので、3月に日本からマーシャルへ来る予定だった方々はすべてキャンセルをせざる得なくなった。隣国ミクロネシアもアジアからの入国制限をしているので、グアムからのユナイテッド航空のアイランドホッピングは2月以降、かなり空いているようだ。


政府はマーシャルに居住している人は、マーシャル人・外国人ともに国外に出ないように、アメリカ在住のマーシャル人はいまはマーシャルに来ないで!と、マーシャルを守るために自分のいる場所に留まるようアナウンスしている。入国制限の対象国は今後も増える可能性もあるので、国外に出るとマーシャルに戻って来られなくなるかもしれない。現に日本は入国制限の対象国入りをしてしまったので、日本に行くことはできるけれど、いま行くとマーシャルに戻って来られなくなるので、私たちは事実上帰れない。

さらに、3月8日から22日までは、対象国だけでなく、すべての外国からのマーシャルへの入国が、制限されることになった。グアムからもハワイからも、フィジーからも、ミクロネシアからも、感染国かどうかは関係なくすべて入国が拒否される。完全に国外から入ってくる人を封鎖することに...。


食料や生活物資を運ぶコンテナ船も、アジアを経由してくる船の制限が始まった。食料品はほぼ輸入に頼っている国なので、コンテナ船の到着が遅れたり、拒否されるとなると、島から米などの食料が消える可能性も十分にあり、心配だ。この問題の解決には、マジュロの商工会議所も積極的に動いているので、何とかなるだろうと思っている。


マーシャル政府がこれだけコロナウイルスに対する警戒を厳しくしているのは、人口5万5千人の小さな島国で、人々が密に暮らしている島にウイルスが入ってきたら、あっという間に広がってしまう恐れがあること、さらに成人の糖尿病罹患率が世界ワースト5に入る国なので、特に感染に注意が必要な人が国民に多いこと。加えて、国の医療設備が脆弱であるため、患者に対応できないことが、その理由。

早く終息することを願っている。

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