HERE COMES THE SUN

太平洋の南の島マーシャル諸島からの日記です

おかしな天候

裏海に砂が流れてきてできたビーチ

この夏以降、マジュロでは例年にないおかしな天候が続いている。西向きの強い風が続いていて、そのせいでラグーン中の波の向きも変わり、普段は穏やかなはずのラグーンが荒れている。家の裏海も、ベタ凪だった時期は8月中旬で終わり、それからは冬の訪れを感じるような、波が高く荒れ気味の海になった。雨の日や嵐も多く、エルニーニョ現象の影響らしい。こういうおかしな天候と嵐と高潮が重なったりすると、必ずどこかで家が流されたとか、道路が冠水するなどの被害が出る。
マーシャルは海抜が低い環礁国だから、地球温暖化が進むと将来沈んでしまうかもしれない国の一つ。私にとって日本やグアムやハワイで見る海は、上から見下ろす感じの景色の海。マーシャルの海は常に生活の延長線上にあって、自分の目線と同じくらいの位置にある。長く暮らしていると、満潮時は首の下まで海に浸かっているような感覚になる。家の子ども部屋の窓から海が見えるのだけど、この見え方がまさに海水浴に行って、砂浜にゴザを敷いて座って眺める景色と同じ。我が家の床下が低すぎるのもあるし、たぶん日本の海の家のほうが、海までの距離も高さもあると思う。
ここ数年、多くなってきたマジュロの冠水被害。隣近所ではシーウォール(防潮堤)を作る家が増えた。シーウォールといっても自分たちで作るレベルのものだからたいしたものではなく、自宅の海側に作られた高さ1m〜2mぐらいの外壁のことだ。でも壁があるだけで高潮時に海水やごみが庭に流れ込んでくるのを防いでくれるので、効果はある。我が家では、先月突風で大きな木が二本倒れて海側のフェンスが壊れた。フェンスを直すついでに、フェンスの下の部分にブロックでシーウォールを作ることにした。いま会社の従業員に作業をしてもらっていて、もうすぐ完成。これで高潮の時も少し安心かな。


↓突風で倒れた海側の木。


↓隣近所のシーウォール。


↓建設中の我が家のシーウォール。満潮時はこの壁のそばまで波がくる。