HERE COMES THE SUN

太平洋の南の島マーシャル諸島からの日記です

家の裏に漂流船!?

漂流船!?

昼過ぎにふと家の裏海をみたら、2階建てのわりと大きな船がすぐ近くまで来ていた。船が遠くを通過するのはよく見るが、こんなに家の近くに来ることは珍しい。「なんだろうね?」と、ちょっと庭に出てハルカと散歩がてら見に行った。船はエンジンを止めて錨を下ろした状態で家のすぐ裏でゆらゆら停泊していた。船にはたくさんのマーシャル人。女の人や子供も乗っている。釣り船ではないようだ。なぜここに停まっているのか謎で、30分以上経ってもそのまま停泊している。外はとても暑かったので私は家の中に入ったが、もしかして船が故障してしまったのかな?と気になり、家の窓から双眼鏡で船の様子を観察し続ける。ゆらゆら揺れる船をレンズ越しに見ていたら、軽く酔ってしまった。暇な土曜日・・・。
1時間後、船に新たな動きが。空のクーラーボックス8個が海に降ろされ、それを束ねてひとりのマーシャル人が岸に向かって泳いでいった。やっぱり船の故障?その日、庭には芝刈りで会社のマーシャル人マショーが来ていたので船について聞いてみる。すると「あの船はこの近所のアメリカ人マイクさん所有の船で、いまジャルートの人たちが乗っている。ジャルートから来たんだよ。マイクさんの家がすぐそこなので、用があって停まっているんじゃないかな。」とのこと。なーんだ。先に聞いておけば、観察酔いすることもなかったのに。
それにしても、船を見ただけで何でそんなに詳しいの!と驚いた。マーシャル人は双眼鏡なしでも見える視力もすごいし、船乗りでもないのに誰々の船とか住人情報をよく知っているなあと思う。船に乗っていたジャルートの人たちは1時間以上ゆらゆら停泊していて酔ったりしないのだろうか。乗り合いタクシーを待たせて用事を済ませる感覚で、船を自宅前に停めて待たせていたようだった。離島からマジュロまでローカルの船で行く場合、すごく時間がかかるとよく聞く。まっすぐ向かえば1日程で着くところを、途中で寄り道したり釣りをしたり、ひどい場合は燃料がなくなって補給船待ちをしたりで、3日以上かかることもあるそうだ。今日の船を見ていたら、それがわかる気がした。