HERE COMES THE SUN

太平洋の南の島マーシャル諸島からの日記です

気軽に出産、マーシャル人

隣の子どもたち

先日、娘のケーメンをしたカリータは私より1才年上のマーシャル人女性だが、最近6人目を出産したばかり。出産するまで(陣痛がくるまで)普通に会社にきて仕事をして、病院で産んだら翌日には退院、さすがにしばらく仕事は休むけれど、1ヶ月後にはまた仕事に復帰する。産休や育児休暇制度はないから、仕事を休むとその分の給料は出ない。だから定職についている家族の貴重な働き手は、復帰も早いのかな。
日本だと子どもをひとり産むにしても、家族が増えて大丈夫か、いつ出産するか等、女性にとっては人生の一大事で決意を持って出産を迎える感じだが、マーシャルの女性を見ていると本当に気軽に出産している。親戚と一緒に大家族で暮らしている人が多いから、赤ちゃんが産まれても面倒をみてくれる人がいるので母親に育児の負担があまりかからなそうだし、養育費の心配などもしていない様子。頑張って立派な子を育てるというより、産まれて無事生きてくれればどうにかなるさという感じ。日本のように母親ひとりが一日中赤ちゃんのお世話をする必要もなさそうで、おばあちゃんや親戚の人が代わる代わるお世話をしたりするせいか、マジュロでは赤ちゃんを母乳ではなくミルクで育てている人も多い。
良くも悪くも、子供を産むことで生じる親の責任のようなものが、日本に比べてはるかに軽いのだろうなと感じる。産まれた子を養子に出すケースもよくあり、親戚や知り合いに養子に出すほかにも、最近はアメリカ人がマーシャル人の子どもを養子にもらっていくこともあるようだ。