HERE COMES THE SUN

太平洋の南の島マーシャル諸島からの日記です

インフルエンザの予防接種

ある日の朝、学校から以下のメールが来た。「今日は学校に保健省の人が来て、午前9時から生徒たちにインフルエンザの予防接種をすることになりました。」メールの送信時刻は午前8時53分。いきなり当日、しかも7分後から予防接種しますとは、突然すぎる。おそらく、学校は悪くなくて、保健省の人が突然来たのだと思われる。8月の新学期に提出した、我が子に予防接種をしてもよいかどうかの同意書を元に、基本は全校生徒に接種する。ウチの子たちはこの冬病院で既に接種済だったので、急いで学校に連絡を入れた。約2時間後、「接種してもよいかどうか不明な生徒が多すぎることが判明したので、予防接種は来週に延期します」とのこと。そうだよね…。
コウは朝、先生から「今日はみなさん注射をしますよ!」と言われて、クラス全員「えっ...!」と表情が固まったらしい。その後はいつ注射の時間になるのか気になって、一列に並んで教室から移動すると言われたとき、ついに注射かと覚悟をきめたら、ただの図書の時間で図書室に移動しただけだったそうだ。先生から「注射は、なしになりました」と言われたときは、みんな「イエー!」とガッツポーズ。延期になっただけだけどね〜。
ウチの子たちが12月にマジュロ病院でインフルエンザの予防接種をしたときのこと。マジュロ病院では大人も子どもも、インフルエンザの予防接種は無料でしてもらえる。小児科へ行くと、コウと同級生の女の子、フランキーちゃんが待合室をウロチョロしていた。この子も診察待ちかと思いきや、両親のどちらかが小児科で働いているようで、仕事が終わるまで待っているだけだった。待合室、事務室、問診室、看護師の作業場など、小児科内を自由自在にうろつくフランキーちゃん。病院の人に「ここは入っちゃダメよ」と注意されることもなく、まるで座敷わらしのよう。待合室にいる間フランキーちゃんも暇なので、コウと話したりしてくれて、注射前の緊張を和らげてくれて助かった。名前を呼ばれて診察室に入ると、なぜかフランキーちゃんも一緒に入ってきた。座敷わらし的存在だから看護師さんも特に追い出さず、そのままコウが注射される様子をフランキーちゃんはジッと見るつもりの様子。クラスの女の子が見ているから、コウは泣くわけにはいかない。注射の時、涙がこぼれないように目をぎゅっと閉じて耐え、注射が終わり診察室を出るときも、目を開くと涙が出ちゃうから目が開けられなくて、目を閉じたままハルカに手を引かれてフラフラと部屋を出た。翌日学校ではフランキーちゃんが「コウは昨日病院で注射をしたのよ。でも泣かなかったのよ。」とクラスのみんなに言いふらしていたそうだ。涙を必死でこらえて、正解だったね。