HERE COMES THE SUN

太平洋の南の島マーシャル諸島からの日記です

ジャンボ・アート

ハルカの絵

マジュロでは、マーシャル在住アーティストによる展覧会が定期的に行われている。この展覧会はジャンボ・アート(jambo arts)と呼ばれている。数年前から始まったもので、絵心のあるアメリカ人やオーストラリア人が中心となり行っているアートイベントという印象だったが、現在はジャンボ・アートがNGOになっている。私は以前から興味はあったものの一度も足を運んだことがなかったのだが、今回はハルカの絵が展示されることになったので見に行った。
「アート」であれば何でもOKという感じで、油絵・水彩画など絵だけでなく、手作りの服やネックレス、写真なども展示されていた。子どもたちの絵が展示されるコーナーもあり、ハルカの絵はそこ出展し展示してもらった。マーシャルには美術館がないので、子どもたちがアートに触れる機会がない。貴重な機会でもあるので、ハルカの学校では全員授業としてジャンボ・アートを見に行ったそうだ。1年生で絵を出展しているのはハルカだけだったので、一緒に見に行ったクラスのみんなから「ワーオ!ハルカの絵だ。すごーい!」と言われ、嬉しかったそうだ。
ハルカの絵はマーシャルの一般的小学生と比べて、色をよく使いしっかり塗りこむので褒められるようだ。幼児のころから身近にクレヨンや紙があってお絵かき遊びをする、絵本をたくさん読んでもらったりアニメなどから色々な絵を目にする、という日本では当たり前な幼児期の経験が、マーシャルの子どもたちには当たり前でない。マーシャル語の絵本がほとんどないし、庶民は家にクレヨンもないしテレビもない。逆に、大自然に恵まれた風景をみて育ったマーシャルの子どもたちは、日本の子どもたちが経験できない豊かな何かを持っているはず。アートに触れる機会を増やしてあげれば、将来マーシャルから素晴らしいアーティストが誕生するかもしれない。そんなことをジャンボ・アートの会場で、思った。
↓ジャンボ・アート会場

↓ハルカの絵"Eneko"

↓中学生・高校生の絵