HERE COMES THE SUN

太平洋の南の島マーシャル諸島からの日記です

台湾大統領がやってきた

春の訪れ

マーシャルに台湾の馬総統が訪れた。今回太平洋の島々、計6ヵ国を訪問予定だそうで、そのうちの1国としてマジュロに降り立った。マーシャルは台湾と国交を結んでいる。太平洋の小さな島国は、国の規模こそ小さいがひとつの国であるという点では大国と同じ。国連でも1票を持っている。太平洋諸国はそれぞれ台湾派か中国派に分かれており、台湾と中国が援助をする代わりに味方につけておこうと陣取り合戦をしている状態だ。産業に乏しくもらえるものはもらっておきたい太平洋諸国のほうは、基本的に援助がたくさんもらえるほうにつくスタンスだから、最初は中国についておきながら台湾に鞍替えしたものの再び中国に鞍替え、という国もあるようだ。それだけ台湾と中国の外交戦が激しいということだろう。マーシャルはずっと台湾派のようで、国内では台湾人による技術援助・ボランティア・資金援助が行われている。ちなみにマーシャルが援助を受けている主な国は、アメリカ・日本・台湾・オーストラリア。
VIPが来るということでマーシャルは歓迎準備を頑張っていた。先週から家の前の道路をサイレンを鳴らしたパトカーが何台も通過するので何事かと思っていたら、空港から送迎をする予行練習だった。馬総統は飛行機で朝9時にマジュロの空港に降り立ち、昼の2時半には次の目的地キリバスへ飛び立つ。滞在時間はたったの5時間半!分刻みのスケジュールをマーシャルタイムなどで乱さないために送迎リハーサルを何回も行っていたのだろうか。空港周辺や道路沿いの大掃除もしていたし、街の道路の中央分離帯のペンキまで塗りなおしたりしていた。JALが初めてマーシャルに来たときもそうだったが、こういうときだけ総動員で大掃除をしてマジュロをきれいにするんだよな〜。
午後3時ごろ、家の上空を飛行機が飛び立つ音が聞こえた。短い滞在を終え、スケジュールどおりに帰っていったようだ。その15分後、停電・・・。停電も馬総統が帰るまで控えていたかのようだった。