HERE COMES THE SUN

太平洋の南の島マーシャル諸島からの日記です

4年生、学年末のクラスパーティー 島でピクニック

マーシャルの学校では5月末で今学年が終わり、6月から8月上旬まで夏休みに入る。夏休み前に、各クラスでは学年末のお楽しみ会(クラスパーティー)が行われる。例年はクラスで持ち寄りパーティーをすることが多いのだけれど、コウのいる4年生のクラスでは、今年はボートでエネコ島へ行って、ピクニックをしよう!ということになった。移動のためのボートを出してくれる人を募集すると、3人の親からボートを提供するという返事があった。さすが、海に囲まれた国の学校。

エネコ島
出発時の風景


当初の計画は「島で一泊キャンプしよう!」という案で、私は安全上大丈夫なのかと不安に思った。高校生ぐらいならいいけど、まだ小学生はどんな行動をするかわからないので、海辺で一泊は怖いなと思ったのだ。付き添いの親が、交代で夜通し見張り役しないと危ないし、それって大変。他の親も私と同様に思っているはずと、仲のいいマーシャル人ママ友に軽く探りをいれたら「泊りは楽しそう!」「ぜひ行くわ!」という返事だったので、「泊りは心配だし親の負担が大きい、と懸念するのは私だけ!?」とびっくり。しかし、結局クラス全家庭にアンケートを取ると、日帰り希望の親のほうが多かった為、日帰りでボートに乗って島へピクニックに行くことになった。


今年のPTAクラス役員はJくんのパパ。私は昨年クラス役員をしたのだけど、今年は他の人にやってもらいたくて、Jくんのパパにお願いしたら引き受けてくれた。Jくんパパは医師なので、いつも忙しい。でもピクニックの細かい計画やまとめ役をしてくれた。私だったら今年のクラスパーティーもまた無難に教室で持ち寄りパーティーにしていたと思う。やはり役員を違う人にやってもらったほうが変化が出るから、交代して良かったなと思った。


先生とクラスの親子、総勢60名ほどがピクニックに参加した。ボートに分乗して島に着いたら、子供たちは海で水遊び。お父さんたちは火起こしをしてお昼のBBQを焼いてくれる。今回BBQの炭を忘れて誰も持ってきていなかったのだけど、島に落ちている木の枝や椰子殻を燃料にして問題なく火起こししてくれた。さすがマーシャルのお父さんたち。お母さんたちは日陰でおしゃべり。ここ2年以内に入った転校生のお母さんたちとほとんど話したことがなかったので、今回新しく知り合いになれたお母さんが何人もできて、ピクニックに来た甲斐があった。私は自分が外国人ママなので、まず自分から話しかけて知り合うきっかけを作るようにしている。そうしないと、言葉が通じるのか、仲良くしたいのか、何だかよくわからない外国人ママに普通はわざわざ話しかけてこないと思うから。最初にこちらから話しかけると、みんなフレンドリーで優しく接してくれる。

木陰で過ごすママたち

BBQが焼きあがり、お昼ご飯の前に一度全員が集まり、クラス役員のJくんパパが挨拶。その挨拶が立派で長いスピーチだったので最後のほうはちゃんと聞いていなかったのだけど、途中で「ありがとうミカ」と言っているのが聞こえた。みんなが私のほうをチラッとみている。何に感謝されたのかな?お昼用の紙皿を持ってくる人が誰もいなかったので、私が持ってきたから??と思っていたら、「じゃあ、ミカさんお願いします」と言われた。どうやら食事の前のお祈り役を任されたらしい。私はクリスチャンではないし、教会にも行っていないから、食事の前の祈りの言葉を英語でみんなの前で言うなんて、できない。おそらくこの場で一番できない人である自信がある。なぜ私にその役目を!!と予想外でビックリしたけど、とりあえず前に出てJくんパパの横へ行き、小声で私にはできないので他の人にお願いしますと伝えた。Jくんパパに勘違いしちゃってごめんねと言われ、誰かお祈りをしてくれる親御さんいますか?と呼びかけたらすぐ「じゃ、私がします」と手を挙げて引き受けてくれたお父さんがいたのでお祈りは無事に終わった。


BBQやピザのランチを食べた後は、お母さんたちはおしゃべりか昼寝。子供たちは再び海に入ってずっと遊んでいた。私はマーシャル語ネイティブでないサモア、フィジー、トンガ出身のお母さんたちと何となく親しくなって、まったりと過ごした。一日中海で遊んだコウは真っ黒に日焼けし、親子で楽しい思い出となった一日だった。

銛で魚をとった子もいた。そのあとナイフを使って自分で捌いていた。
海で遊ぶ子供たち
晴天に恵まれたピクニック