HERE COMES THE SUN

太平洋の南の島マーシャル諸島からの日記です

釣り人におすすめ、ヘミングウェイ「老人と海」

近頃、釣りが趣味と言えるぐらいになってきた。週に1回は釣りをしているし、釣り好きな人との釣り用語を介した会話も楽しめるようになった。釣りの何が楽しいのかというと、まず魚が針にかかるように考えて仕掛けを落とすこと。そして、かかった魚を上手く釣りあげること。魚がかかったら、そこからが勝負。最近は、かかった魚を逃すことが多くて、針ごと切られて逃げられたり(仕掛けの未熟)、珊瑚の下に潜られたり(技術の未熟)で悔しい。上手く釣りあげることができたときは、勝負に勝ったような満足感があって嬉しい。


釣りを楽しんでいる今の自分なら、この小説を楽しめるかもしれないと、学生のときに読んだヘミングウェイの「老人と海」を再び読んでみた。舞台はキューバ。漁師の老人が一人で小舟で海にでたら、5メートル以上の大きさのカジキがかかり、魚と格闘して港に戻るまで3日間ぐらいかかっている話。

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老人がヒットさせたのは、これより大きいカジキ!

老人と海

老人と海

The Old Man and the Sea

The Old Man and the Sea



ヘミングウェイのシンプルでリアリティに溢れる文章が、自分の釣り体験から理解できる場面も多くて、やはり読んでいて面白かった。例えば、老人の仕掛けの説明とか細かい。4本のロープを下ろし、それぞれの仕掛けの深さや餌が具体的に書いてある。こういう細かい描写も楽しめるようになって良かった。


私が釣りをするのは主に家の裏なので、小さい魚を釣っている。小説に出てくるようなカジキやマグロを狙う釣りは行ったことがないけれど、マーシャルではトローリングも盛んで、身近にある風景だ。大物狙いの釣りは、釣り竿もリールもサイズが違う。リールもなく、ロープと針だけの仕掛けで、老人一人でカジキを仕留めるなんて、どれだけ大変だろうかと思う。

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釣り大会出場者の船

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釣り大会

大きな魚を釣ったあと銛で止めをさして、大人の男2人でも持ち上げるのが大変なサイズの魚をどうやってボートに乗せるんだろう。ボートで海に出ただけで自然の壮大さを感じるのに、自分より大きい魚と格闘して仕留めるなんて経験をしたら、人生観が変わりそうだ。いつか船に同乗させてもらって、この目で見てみたい。そんなこと言ったら、じゃあ今週末に行こうとすぐお誘いがありそうなのがマーシャルのいいところ?